なぜ小学校を贈るのか


96年6月に、ベトナム・タインホア省から大阪へ経済代表団がこられました。その一員の中に、大阪や全国に日本ベトナム友好協会を作り、それを40数年支えてこられた杉原剛さんの息子さん「クアン」さんが参加されていました。

杉原さんは1945年から50年代にかけて元日本兵としてベトナムの抗仏独立戦争に参加していました。

日本の敗戦の時、杉原さん達日本兵は海南島にいましたが、食料の調達のため船でベトナムへ上陸した時に台風に遭遇し帰れなくなり、ベトミン軍からフランスの植民地から独立するため力をかしてほしいと頼まれベトミン軍に仲間と共に参加しました。
タインホア省で結婚し子どもも生まれていましたが、フランスの敗戦が決定的になりジュネーブ協定が発効するとき、国際的に元日本兵が参加していることが問題となるため帰国せざるを得なくなりました。
その後はアメリカが介入しベトナム戦争となり、現在に至っています。杉原さんの長男クアンさんは現在タインホア市ディエンビエン区の区長をされており、初めて父の祖国日本に来たことになります。
クアンさんに何が一番困っているかとお聞きしたとき、区長として同区の小学校の老朽化と教室の不足とのこと。
このことをきっかけに「小学校を贈る会」の運動が始まりました。
ディエンビエン小学校は生徒数1600人で42学級、しかし使える教室は17教室のため、午前・昼・夕方の三部授業を行っています。
すでに耐用年数を越えている全校舎を、鉄筋コンクリート2階建て28教室に建て替えようと計画しています。
募金目標は40億ドン(約4500万円)その内の2000万円を日本から贈る大きな計画です。
97年年末現在で1000万円を越える募金が寄せられています。
1万人が1000円の募金を。の方向で協力を呼びかけています。
募金の協力をされる方、資料を希望される方は事務局までどうぞ。



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