日本ベトナム友好協会大阪府連合会/Pi日記2011年11月

事務所のお弁当は、はじめての麺もの「Bánh Canh（バインカイン）」。ぷるぷるとした麺。たっぷりの海産物とフクロタケ。見た目もきれいだった。

材料費　※10,000ドンは約40円。
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・Mực 400g（イカ）65,000ドン
・Tôm 300g（エビ）40,000ドン
・Ghẹ 300g（ワタリガニ）30,000ドン
・Bánh 1kg （麺）10,000ドン
・Nấm Rơm（フクロタケ）10,000ドン
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ふたりの女の子が、ファンティエットまであそびに来てくれた。バスターミナルからムイネーのホテルにむかう途中、夜の海がみえはじめたとき、彼女たちは歓声をあげた。
「わああ、うみいいい」「うみだああああ」「うみだうみだあ」。
言葉にするとこれだけなのだけど、彼女たちの海が、ざっぶーんと伝わってきた。

海がすきなのだという。いちにちでも海に入ってられるのだという。一生海にはいれなくてもいいと思っているわたしにとって、これは本当に、ざっぶーんな言葉で、感動した。

チェックインを済ませたあと、黒ビールのおいしいレストランに海産物を食べにいった。
すると、さいきんずっと見ていなかった雨が降りだした。
波の音が大雨に変わった。

そしてカフェにいった。あまいチョコレートムースやすっぱいワインを頼んで、踊った。

事務所にまいにち、お弁当を配達してもらっている。個人的にお願いしている。街の食堂にお願いするのもいいんだけれど、衛生面や油の多さなどを考えると、個人でお願いする方が、安全で安心でヘルシーだ。

小さなこともお願いできる。例えば「お米はいいものを買って欲しい」「お肉は少なめで野菜を多くしてほしい」「トリの骨はいれないでほしい」「Tちゃんのお弁当箱にだけ青唐辛子をいれてほしい」というふうに。

お昼やすみ、わたしはいつも家にかえるので事務所でお弁当は食べていないのだけれど、調整や支払いなどをしているから、一週間ごとに、手書きの材料費リストを受け取っている。

ある日のお弁当の写真と材料費（三人分）。
※10,000ドンは約40円。

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・Cá thu（さば、でいいのかな） 70,000ドン
・Mực（いか） 50,000ドン
・Thịt heo（豚肉） 25,000ドン
・Đồ nấu canh（カインの材料） 10,000ドン
・Đồ xào（炒め物の材料）10,000ドン
・Gạo 4kg（お米）80,000ドン
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そういえばこの日、1階で働いているUちゃんが、おやつを持ってきてくれた。「バインイッ」（「Bánh ít」？「bánh ích」？）という餅米からつくられたお菓子。あっまーいココナッツが入っている。濃いチャーダー（冷たいお茶）が欲しくなる。

ちなみに、ファンティエットの大市場でいちばん高いお米は、1キロ20,000ドン。標準は、1キロ13,000ドンくらいだと思う。

お弁当は、ホンさんが作ってくれている。40歳くらいの女性のホンさんの家は14人家族で、1キロ12,500ドンのお米を、1日3キロ使うという。大教会のちかくに住んでいて、クリスチャンだ。

お弁当の調整は、悪い意味ではないんだけれどちょっとだけ気が重たい。食べてもらうものだし、なにかあったらと毎日心配するし、食べ残しがたくさんあると「うーん…」ってなる。集金するのも何ていうか、どきどきする。

ホンさんは、ほろほろってわらう。そのホンさんを思い出すと、ほろほろ、ってなる。

葉っぱがしずかに散るように、心配ごとも、そっと落ちていく気がする。

こんなに
まぶしい

ドライシーズンの
午後

どうして
かな

すべてわすれて
しまっていいよ

って

いわれてる
みたいに

まぶしいんだよ

海があって
めくると空がみえて
わらうと風がふく

夏があって
めくると光があふれ
なでると雨がふる

街があって
めくると祈りの声がして
よりそうと未来と昔をうたいだす

くしゃくしゃに
なっても
海でいようね

ちぎれて
しまっても
夏でいようね

だって
わたしたちは
いちまいだから

この裏側で
あのこが深呼吸
してるから