日本ベトナム友好協会大阪府連合会/Pi日記2011年12月

みんなでムイネーに遊びにいこう。

Uちゃんが誘ってくれた。ムイネーは有名な観光地で、ファンティエットから20キロほど離れているところにある。

18時ころからバスを待った。なかなか来ないけれど、みんな気が長くて、足をばたばたして蚊を避けながら、バスを待つ。

ようやく現れたバスは、クレヨンでぬったみたいに真っ赤だった。ムイネーのどこでもおろしてもらえるんだそうだ。わたしが「きれいなバス」と言うと、Tちゃんが「一年後には古いバスだけど」と言う。

Tちゃんは個性的だ。自分のことを「kho tinh（気むずかしい）」と言うし、メニューを一生懸命みるし、料理の写真をいつも撮る。そしてなかなか笑ってくれない。笑ったとき、口の両側にえくぼができて、すごくかわいいのに。

イルミネーションが見えると、みんな窓を外を見る。道路を走るバイクや車や人々も、風景をみる。バスのスピードが、落ちる。

30分かけて着いたムイネーは、観光客でいっぱい。入ったお店で、オーダーしたものがなかなか出てこない。サプライズでとつぜん来たPちゃんが「ピザを食べにいこう！」と言って、強引にみなを移動させ（てくれ）た。

＜Good Morning Vietnam＞という有名なイタリアン。もちろんピザにはビール。Uちゃんもビールを飲んでくれる（ベトナムでビールを飲んでくれる女の子は少ない）。

Uちゃんの従兄弟とその友だち（小学生）も来ていて、賑やかだった。お店に、日本語のフリーペーパーがあって、小学生がそれを持ってきて「これ何語？」とわたしに聞く。「日本語」と答えると、その子は真剣な顔で「日本語、読める？」と聞く。

そんなに真剣な顔で聞かれると、不安になります。

ひさしぶりに会ったPちゃんも元気そうで、Pちゃんの笑った声が、ムイネーの夜に何度も響く。

帰り道も、ファンティエットの道路は、きらきら。きらきら。

Uちゃんが「これを見てほしかった」と言った。

たのしかった。すごく。

同じところで働いているBさんとTちゃんと一緒にお昼ご飯を食べにいった。

初めてのことだ。いつもはそれぞれ食べるのだけれど、なぜか今日は、三人で食べにいった。Bさんは静かであまり喋らない。さいきん事務所に来てくれたTちゃんは、話しが上手だ。日越通訳のベトナムの人なんだけど、日本語の喋るスピードはわたしよりもずっと速い。うーん。いいな…。

とにかくトリを食べた。

一匹丸ごと頼む。Bさんがはさみで切ってくれる。ぼこぼこする銀色のテーブルのうえで。

ベトナムのトリはおいしいと思う。以前はそんな風に感じなかったけど、しみじみとおいしいなと思うようになった。このお店はトリとスズメの専門店で、でもスズメはすこし苦手だ。

晴れた12月。日本はもう冬なのに、ここは青空とひざしと風。あついのに店にはエアコンがなくて、錆びた鉄柵から入りこむ光を感じながら、トリをかじった。ライムと塩、唐辛子をつけて。骨がないとトリ肉じゃないと思っているベトナム人は、骨まできしきしとかじる。

蒸したトリと焼いたトリ。どちらもおいしいけれどビールには焼いたトリがあう。

あ、そうです。昼からビールを飲みました。

ビーマットです。うふふ。