おしらせ
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*2012/02/19* 左右じゃなかった。
なんとなく、もうすこし、なんとかならないかなと思って、靴を買ってみた。
ネイビーのつやつやの靴。ベトナムで買うのは二回目くらい。ちなみにわたしはベトナムの靴は好きだ。サンダルやスリッパ類は弱いけれど、パンプス系は値段のわりにはいいと思う。28万ドン(約14ドル)。
片足を試して、まあいっか、と思って、袋にいれてもらった靴を、持ってかえってもういちど履いた。
あれ。
これ、ひょっとして、右と右…?
もういちど靴屋さんに行って「これ、まちがえてる!」と言ってみた。「まああ。すみません。すみません。本当にすみませんでした」なんて言うわけは、もちろんなくて「あ、そう」と言って、左の靴を、ぽーん、投げてくれた。
なんとなくは、やっぱりなんとなくで、終わるのでした。
※ベトナムで靴を買うときは、気をつけましょう。ちゃんと両足を試してみて、その靴が袋にちゃんと入れられたかどうか、また、新しい靴を奥から持ってきた場合は、かならずもういちど確認しましょう。
2012/02/16*甘くてかたい、ホアインタインミー*
KFC(ファンティエットでゆいいつのKFC)のちかくに、麺屋さんがある。フォーとかフーティウとかラーメンとか、いろんな麺物があるのだけれど、いちばんの売りは多分<Hoành Thánh Mì>だ。
<Hoành Thánh Mì>というのが最初、なんのことか分からなかったのだけど、食べるとワンタンメンのことだった。ハノイでは<Mỳ Vằn Thắn>と呼ばれていた気がするけれど、たぶん一緒のものだと思う。
さいきん続けて食べた。塩っ気がすこし強くて、麺もかためで、疲れたときに食べたくなる。モヤシを茹でて出してくれるし、レタスも「茹でて」とお願いしたらさっと茹でてくれる。
ファンティエットの料理は、甘めだから(サイゴンよりも甘いと思う)、ライムをたっぷりしぼると、ちょうどいい。とはいっても味やスープよりも、じつは、麺やワンタンの皮を噛みにいってる気がする。
食べたあとはうっすら汗をかいている。バイクにのって事務所にもどるとき、その汗とほてりが風にふかれ、いっしゅん疲れがとれたような気がするのだった。
きしきし。
1杯、100円くらいです。
*2012/02/11* 錆びている家の門。ガソリンスタンド。タムとナム。
今かりている家の門は錆びているけれど、わたしは気に入っていて、目の前の道路の静けさも(この道路のどこかで、去年か一昨年、首切り殺人事件があったらしいけれど)けっこう気に入っている。
ファンティエットは、アパートやマンションがほとんどなく、借りるとしたら一軒家になってしまう。この家は、最終的に運良く見つけることができた。ときどき水がとまったり、電気がとまったりするけれど、トラブルもそれほどなく静かに過ごしている。
晴れた。今日も晴れ。すこしずつ光の強さが増している。
ガソリンを50,000ドン分入れる。
さいきんまで「タムムオイ(80=80,000ドン分入れてね)」と言ってお願いしていたのだけれど(ちょうど満タンになるから)、5割の確率で「ナムムオイ(50)ね?」と返事されてしまう。わたしがマスクをしているから(と思いたい)、「タム(8)」が「ナム(5)」に聞こえるらしい。
さいきんは最初から「ナムムオイ(50)」と言うようになってしまった。
もう。
*2012/02/05* ドアを開けて。いつまでも光っていて。
休日の朝はやく、電話で起こされることはごくたまにあるけれど、いま家の前にいるからドアを開けて、と言って起こされることは、まずない。
まずない、はずのことが、あった。
「チオーイ。ドアを開けて」。ずいぶん年下の女の子で、去年の4月に初めてあったときから、何回かメッセージのやりとりをしているうちに、仲良くなった。「Em nhớ chị」と、なつっこいメッセージをときどきくれる。
そういえばさいきん、わたしの携帯電話のSMSには、彼女からのメッセージ以外はすべて、事務的なメッセージだ。わたしは返事がおそろしく遅いことが多いから、だいたいの人は遠ざかっていくのだけれど、彼女はなぜか定期的にメッセージを送ってくれる。
しないといけないことがいっぱいのはずだったけど、とりあえず市場に行く。天気のいい日で、花やたまごや果物が、きらきらと輝いている。ひととおり買ったあと、市場のかたすみの屋台に座って、ふたりでさとうきびジュースを飲んだ。
料理と掃除が上手で、礼儀正しくて、よく話してくれる。料理は、すごくおいしい。作っているどんなときも秩序があって、カゴの中のものや、まな板の上のものが、きれいだった。
彼女は、昼も夜も作ってくれた。デザートまで。わたしが事務所に行っているあいだは洗濯もしてくれていた。
ワインを飲んだことがないというので、本気でおどろいていたら「飲んでみようかな」と言う。ちいさなワイングラスにいれて飲む。とても、おいしくなさそうだった。
夜ご飯のあと、バイクでドライブしていたら、きれいな服屋さんがあった。何かプレゼントしようと思って「あそこ見る?」と指をさしたら、後ろに乗っている彼女が「わあ、きれいな、バナナ!」と言った。バ、バナナ…?と思っていたら、服屋のとなりの商店が、黄色いバナナをつるして売っていた。「あのバナナの色、すごくきれいだったね」と言って、しばらく感動していた。
いっしょのベッドで寝ることはできない方で、でも「ソファで寝るね」とか「ソファで寝てね」とも言えず、なかなか眠られなかったのだけど、それでも彼女はあかるくて、修学旅行みたいな感じで、眠りに落ちるまで、喋っていた。
彼女の世界には、きれいな風や空や命がひろがっていて、ときどき、びっくりするくらいにそれが輝く。
輝いている人は、それをなくした人のことを、どう感じるのだろう。
自分が光っているから、見えないのかもしれないな。
いつまでも、光っていてほしいな。
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