おしらせ
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*2012/05/26* 接触していないから、大丈夫。
まいにち、誰にいちばん接触しているか(あるいはしてもらっているか)と言うと、それは、とてもキュートで、とてもラブリーで、とてもワイルドな、職場の犬だ。
守衛のおじさんが、いつもごはんを炊いて、犬たちにあげているという。今日はお米を5キロ持って行く。でも「お米ならいっぱいあるよ」と言われてしまう。今度は、缶詰、もっていこう。
以前から気になっているのは、この子犬ちゃんたちは、安全か、それとも…ということだ。職場はけっこう広くて、その中では完璧な放し飼いだ。
成犬のワラは、警戒心があるので触りたくても、もう無理だけど、でも子犬ちゃんたち(特にクロとコミミ)には触れてしまう。
ファンティエットにも獣医さんもいる(らしい)から、予防摂取はある(と思う)。
「おっちゃーん。子犬ちゃんたち、予防接種してほしいねん」
「いらへんいらへん」
「わたし、払わせてもらうし…」
「なんでもないって!」
「なんでやのん?」
「外にでてへんから、だいじょーぶ」
「…」
「他の犬と接触してへんから、平気やって」
「…」
(※ベトナム語でいちおう会話してます)
でも…。わたしは知っているんです。子犬ちゃんたちは、まだ身体が小さく、門の外に、出られることを。
ときどき、守衛さんがいないとき、中に入ることができず(犬ではなくわたしが)、門の外で<守衛さん待ち>をすることになる。
わたしが門の外に立っていると、子犬ちゃんたちは「お、食べ物もってるやつがきたで!」と、門のところに来る。そして、門の下をくぐりぬけて、道路側に出てくる。
それを初めてみたとき、わたしは、涙がでそうになった。いそいで食べ物を門の中に放り投げて、子犬が中にもどったのを確認して、その場をはなれた。
はやく、ワクチンしてください。もう。
朝も昼も、ファンティエットは晴れた。
そして夕方から大雨。
ずわああああって、降った。
雨が、雨が、大雨が。
そしてブーゲンビリアの家は、雨もりするのでした。
*2012/05/25* 黄色いパパイヤと雨季の香り
ベトナムという国を、まだほとんど知らないころ、ぐうぜんベトナムの映画を借りた。
『青いパパイヤの香り』という名のタイトルにひかれて。この響きは、今きいても素敵だなって思う。
ベトナム語のタイトル(『Mùi đu đủ Xanh』)を聞いてもそれほどいいなと感じないのは、わたしが外国人だからだと思うけれど、でも英語のタイトルは(『The Scent of Green Papaya』)いいなと思ったりもして、これはどういうわけなのだろう。
映画は、ベトナム系フランス人が作ったベトナム映画だ。ひとつひとつのシーンがゆっくりで、丁寧で、色や物の細部が、はっきりとうつっている。設定や展開、人の心の動きも、はっきりとしていて、こちらは、もうすこし分かりにくくてもいいのになと思う。
そして今日のお弁当は、パパイヤのカイン。
わたしは実は、これが苦手だ。酸っぱかったり冷たかったり千切りされているパパイヤは食べられるけど、この甘くて温かくて大きくて、ふにゅ、としたのはだめなのでした(ちなみに熟したパパイヤをたくさん食べるのは良くないと言われている。また種には毒性?があり神経系に悪いとかいう情報があるのだけど本当だろうか…)。
黄色いパパイヤは、映画のようにフランスの香りは感じられなかったけど、でもファンティエットは今日、雨が降った。
もうすぐ雨季。
もうすぐ、雨季。
はやく、ちゃんとした雨季に入りますように。
*2012/05/20* 週末のココナッツ
ココナッツは好きな飲み物だ。
もちろんおいしいからだけれど、形もかわいいし、量もあるし、木も高くて気持ちがいいし、名前もいいし、食べる以外にも実用性が高い。
椰子の実という和名(?)と、それにぴたりとくっつく島崎藤村のあの詩(と歌)のちょっと憂いに沈んだ感じは、たとえばファンティエットの歩道で、たわわになったココナッツがごろごろ置かれているときのそれと、ちょっと重なる。
今朝は、はじめて自分で割った。
割るのは意外と難しい。薪を割るように(割ったことはないけれど)、大きな包丁を振りかざして、ばし、ばし、ばし、とする。
若いココナッツだと、中の果肉が、やわらかくてつるんとしている。もっとやわらかいものだと、ふわっとして、とろっとしていて、すごくすごくおいしい。ひとつ10,000ドン(約50セント)。
そういえばいつか、M先生が、下痢をして何を飲んでも下すときは、とりあえずココナッツジュースを飲んでいれば安全だ、みたいなことをおっしゃっていた気がする。
さいきん土日はよく寝る。
平日、がむしゃらに働いているわけではないのだけれど、それでも自分なりに脳やパワーを使っているみたいで、週末はぐったりする。
*2012/05/17* Hoa giấy nhà mình đẹp quá
自分の住んでいる家がきれいだなと思うのは、たぶんはじめてのことで、家をでるときよりも帰ってきたときのほうがよりそう感じるのは、門の外に向かってブーゲンビリアが、こぼれるように咲きはじめたからだ。
水がでなかったり電気がとまったり、雨漏りがしたり、家のなかはけっこうぼろぼろだけど、この花をみると消えてゆく。
ベトナム語では、Hoa giấy(ホアザイ)という。南部では年間を通して見ることができる。いちばん育つのは雨季にはいる前、一年でいちばん暑い時期に、飛び切りにうわっと咲く。
今月にはいってみるみる花が育ち、門をくぐるときは、顔にあたるくらいにまでなった。紫色の部分は、葉っぱらしいのだけれど、そうだとしたら、なんて美しい葉なのだろう。
紫にピンクと太陽を流しこんで溶かし、底抜けに明るく乾かしたような色。
くちづけを。
あざやかな葉に、ちいさな花に、
Nhà mìnhのブーゲンビリアに。
*2012/05/16* もーう。
職場に犬がいる。
初めてきたときは、二匹いて、いつのまにか一匹になった(つかまえられたらしい)。そのまま一年ほどがすぎ、ある日、とつぜん子犬がきた、と思ったらすぐに死んだ。
しばらくしてまた子犬が来た。真っ黒い子犬。
もーう。どうしよう。と思っていると、さらに子犬が二匹くわわった。
いまは全部で四匹いる。雄一匹と、雌の子犬三匹。
雄が藁ちゃん。黒色の子犬がクロちゃん。あとの二匹は姉妹で、大耳ちゃんと小耳ちゃん。
いつもすごいなあと思うのは、藁ちゃんだ。番犬の鏡。昼は吠えないけれど、夜はちゃんと吠える。聞き慣れない音が聞こえると、映画の主役のように走って、音の発信源にむかって吠える。守衛のおじさん二人には、忠実で忠誠だ。
わたしに対しては、なにか食べ物を持っていると、しっぽをふってくれるようになったけど、警戒心はつねに持っているみたい。
今日のお弁当は蛙ちゃん。
楽口福というお店の蛙料理を知ってしまってからは、なにを食べても、あの料理を思い出す。
あああああ。
中華が食べたい。餃子が食べたい。水餃子が食べたい。
もーう。
*2012/05/15* 花屋のとなりにブン屋さんができた。
4月19日通りの、4月19日ホテルがある、ひろい交差点にある日、花屋さんができた。
へーえ。
と思って、まいにち通り過ぎていたら、ある日、花屋さんのとなりに、ブン屋さんができた。
へーえ。
と言うまもなく、食べに言った。ハノイのブンに似てる。おでんか?と思うほど、いろんなものが入っているけれど、おいしい。一杯25,000ドン。
花屋さんの外壁をみると「冷茶とおしぼり無料」という貼り紙。
無料‥。
あまり、興味ないなあ。
べつに。
無料なんて、ねえ。
…。
「おばちゃーん。お茶ちょうだーい」
だって、ほら、こんな貼り紙、こっちではじめて見たから。けっして無料にひかれたわけじゃないです。
*2012/05/14* 突然あらわれた。
一ヶ月前のきょう、突然あらわれた。
落ちていくような運命を感じてしまった、ベトナム人男性。
ではなく、新しいファンティエット駅が。
突然あらわれるなんて、ラブストーリーじゃないんだから、とも思うのだけど、地元の人も「そんな突然…?」と思ったほど、みんながうわっと驚いた。
通知や案内がないのはベトナムでは珍しくなくて(というよりも日本がきちんとしてくれてるだけなんだと思う)、でも駅の移転なんて、そんな大切なこと、もっとちゃんと、アナウンスしてください。
以前は職場から徒歩三分のところにあって、いつも汽笛がきこえた。
新しいファンティエット駅は、そこから2キロほど離れた、ビントゥアン省病院のちかくだ。
隣の観光地のムイネーにも駅ができるらしい。20年か30年か後に。きっとその時も「ええ、ムイネー駅ができたの?」と言っておどろく人がいっぱいいるんだ。
今日は知り合いの人に頼まれて、チケットを購入。ファンティエット駅からサイゴン駅まで、片道約五時間、16万ドン(約8ドル)。
わたしは列車よりもバスを利用することが多い。自宅とバス停が近いし、バスの方が安いし速いからだ。命を落とす可能性が列車よりもずいぶん高いだけ。
*2012/05/11* かわいいsócとおいしいmực
門をあけるとリスがいた。
家では初めてみる。かわいいけれど、しっぽは、ばさばさだ。
わたしの帰宅にびっくりしたリスは、ドアのむこうに逃げようとした。もちろんドアにはガラスがあるし、なによりもドアのむこうは家の中なのに。
なんどかジャンプして、ガラスの向う側に行こうとするけれど、こつこつあたるばかりで、逃げられない。写真をとりながら追いかけると、違う方向に走り、門の外に出て行った。
むかしインコを飼ったとき、死なせてしまった。ガラスが分からなかった。あざやかな黄色とわらかい羽根をもった桜インコ。鳥もリスもガラスのひかりがどうして見えないのかな。
今日の事務所のお弁当。
・アヒルの肉(あぶらっこい。ビールがあるとちょうどいいかも)。
・イカとヘチマのいためもの(イカはやわらかくてとろけるようで、本当に、おいしい)。
・かぼちゃのカイン(かぼちゃは飲みこみにくいから、いつもすこし苦手)。
そういえばこちらでスズメや鳩や蛙やトカゲの肉は珍しくないのだけれど、リスの肉って、あまり聞かない。
Thịt sóc...リス肉...。
ヘルシーっぽいけど、きしきしして、やせている気がする。
サラダに混ぜたらおいしいかな…。リス肉のサラダ…?リス肉の鍋…?リス肉の…。
きっとおいしくないんだ。
だって、おいしかったらみんな食べるはずだから。Phải không?
*2012/05/10* 部屋にはいるとまず、エアコンとテレビのリモコンを触るようになった。
一時期テレビはつけなかったのだけど、先月ころからまた、見るようになった。
だいたいは、HBOとStarMovies。
特にはまってしまったのが、StarMoviesで始まったアメリカドラマの「Homeland」。金曜日の夜に更新される。それまでの1週間のあいだ、同じエピソードが何度か放映されるので、分からないシーンも繰り返し見れる。
優秀なCIA捜査官のキャリー(クレア・デインズ)は、極端なワーカーホリック、更にパラノイアでもあるらしいのだけれど、その彼女のアンバランスや極端な行動が、とても、いい。
彼女のこころが動くとき、いつも、なんていうか、ガラスにひびがはいるような音がきこえてきそうでーそれが幸せなときであっても笑っているときであってもーだから内容や単語が難しくても、見入ってしまう。
毎回ながれる始まり方もかっこいい。
日本語で見たいなあ。
今日のお弁当。
ナスの炒め物と卵焼きとスープ。
*2012/05/09* ミリンダと送れなかったメール。
これハノイにはないよ。
とTちゃんが教えてくれた飲み物は、ミリンダという、えらく弾けたかわいい名前で、コーラを想像してのんだけれど、それよりはぼやけて甘く、どこか懐古的な味だった。
薬の味というか、むかし祖母がつかっていた薬箱のなかの匂いと似ているのかな。
ベトナムでは、サーシ(xá xị)と呼ばれているらしく、こちらもなんだかキュートな名前。
Tちゃんとは、数ヶ月のあいだ、いっしょに働いた。今日が最後の夜。
そのTちゃんがリラックスするとき、片ひじをイスの背もたれに置く仕草がある。それが、ある先生に似ていて、今日は偶然、その先生の誕生日だったのだけど、でも結局、メールを送信できなかった。
ミリンダを残して、Tちゃんは明日、ハノイに帰る。
*2012/05/08* ひさしぶりの小さくてかわいいザンムック
先日、事務所の子と一緒にザンムックを食べた。
去年の7月ころに食べたきりで、ずっと遠ざかっていた(ベトナム料理は、ひとりで外で食べることは難しい。麺物くらいはひとりで食べられるけれど、ご飯や海産物、麺以外の大衆料理になると、突然ハードルがあがる)。
ザンムック(răng mực)。
イカの一部をつかって作ったファンティエットの大衆料理。ひと粒がちいさくて、揚げたり、焼いたり、茹でたりして、こりこり、こりこり。
今回は、ココナッツスープにはいったザンムックを初めて食べて、なんか、すごくおもしろい食べ物に感じた。むりやり作った感じがしないでもないのだけど、でもやっぱり、おいしい。
でも甘いから、そしてちょっと辛いから、ビールがないと、食べにくいのでした。
ちなみにわたしはビールには氷をいれない派。多くの人はいれるけれど、氷をいれるとビールの味がうすくなって、おいしくなくなる、でしょ?
ファンティエットはまだ雨季にはいらない。
まいにちあつい。
雨が恋しい。
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